Proxmox Virtual Environmentについて
Proxmox Virtual Environment (Proxmox VE) は、オープンソースの仮想化プラットフォームであり、無料で利用できます。ただし、以下の条件を理解しておく必要があります。

無料で使える条件
1. ソフトウェア自体は完全無料
• Proxmox VE は GNU Affero General Public License v3 (AGPLv3) で公開されており、誰でも無料でダウンロードして利用できます。
2. エンタープライズリポジトリは使えない
• 無料ユーザーはデフォルトで「Enterprise Repository(有料サブスクリプション向け)」が有効になっていますが、これを無効にし、「No-Subscription Repository」を使用することでアップデートを受け取れます。
• ただし、No-Subscription Repository は安定性が保証されておらず、テストされていないパッケージが含まれる可能性があります。
3. 公式サポートはなし
• 無料ユーザーには Proxmox 公式の技術サポートは提供されません。ただし、Proxmox フォーラム や コミュニティ Wiki を活用できます。
4. 機能制限なし
• 有料版と比べても機能の制限はなく、全ての機能(KVM/QEMU 仮想化、LXC コンテナ、バックアップ、クラスター管理など)を利用できます。
無料版で使うための設定
無料版で安定して使うには、以下の手順を推奨します。
Enterprise Repository を無効化
sed -i 's/^deb/#deb/g' /etc/apt/sources.list.d/pve-enterprise.list
No-Subscription Repository を有効化
echo "deb http://download.proxmox.com/debian/pve $(lsb_release -sc) pve-no-subscription" | sudo tee /etc/apt/sources.list.d/pve-no-subscription.list
アップデートの適用
apt update && apt dist-upgrade -y
Web UI のサブスクリプション警告を消す(任意)
Web UI に「No valid subscription」警告が表示されるので、以下の方法で消せます(自己責任)。
sed -i.bak 's|if (data.status !== "Active")|if (false)|' /usr/share/javascript/proxmox-widget-toolkit/proxmoxlib.js
systemctl restart pveproxy
まとめ
• Proxmox VE は無料でフル機能を利用可能。
• ただし、無料ユーザー向けのリポジトリを使用する必要がある。
• 公式サポートは受けられないが、コミュニティでの情報交換が可能。
無料でも十分に運用できますが、安定したアップデートやサポートが必要なら、有料サブスクリプション(年間約 €95 から)を検討するのもありです。